「もうこの会社ウンザリ。」
「会社の事を考えるだけで鬱になりそう。」
「さっさとおさらばしたい。」
こんな思いが強くなったら、やるべき事があります。
- これまでの仕事を棚卸して「市場価値を計測」
- 市場価値が無いなら「歩く」
- 次の障壁は「今の会社」
- 「会社を辞めてやる!」と思った方
筆者はこれまでの20年で、日本企業等、5社に所属したり、製造業が中心ですが何社もの企業に訪問してきました。さらに3年半ほど、フリーランスのSE、プログラマーを経験しています。
転職活動は4回経験し、友人、同僚、部下から転職の様子を見てきましたが、
先ず「会社を辞めたい」と思ったのなら、
辞めたい気持ちを我慢する必要は無い
辞めたい気持ちを我慢して仕事をしても真剣にはなれないし、真剣に取り組まない仕事は大した成果を生まないし、成長にもつながりません。
そんな無駄な時間を過ごすくらいなら、まずは辞める方向に動いてみます。
ところが、周囲からはこんな声がよく聞こえてきます。
- 3年くらいは勤めるべきだ(石の上にも三年)
- コロコロ仕事を変えても何も身につかない
- 我慢する事も大切
ですが、こんな言葉に耳を貸す必要はありません。
「だって辞めたいんだもん。」
この気持ちを無理に抑える事はストレスが溜まるだけです。とにかく辞める方向に動いて、それから身の振り方を考える方が気持ちは軽くなります。
仕事の棚卸
これまで転職活動をしていない、2回目以降も、先ずは自分がやってきた仕事を整理して職務経歴書を作成したりアップデートする必要があります。
職務経歴書は「職務経歴書 テンプレート」と、ググればいくらでも見つかるはずなので、ダウンロードして記入します。
書き始めると、経歴をよく見せたくなり、キラキラさせたくなりますが、
- 気持ちは入れず
- ありのままの事実を淡々と
時系列に書きます。
少しキラキラさせた内容に限って、面接者がさらに上を行く強者という事はよくあり、突っ込んだ質問をされて、答えられずに撃沈、という事はよくあります。
面接する側からすると、こうしたキラキラしたアピールポイントは突っつきたくなるのものです。
「そもそも、次も会社員が前提?」
次は会社員になるにせよ、フリーランスになるにせよ、これまでの会社員経験の市場価値を知っておく事は非常に大切です。
仮に市場価値が高ければ、フリーランスの選択をしたとしても、
「ダメなら、会社員に戻るという選択肢もある。」
と心のセーフティネットができるからです。
市場価値計測
「気持ちも固まっていないし、いきなりキャリアコンサルタントに会うのは気が引ける。」
「相手のペースに巻き込まれるのも嫌だし。」
こんな気持ちがある場合は、先ずは転職サイトを使って、自分の市場価値を測ってみます。
転職サイトへの登録
数多くのエージェントがあるので迷いますが、やはり業界最大手のリクルートが無難です。
メリット・デメリットは下記記事で書いていますので、ご覧ください。
登録を終えて数日経つと、リクルートやパートナーの転職エージェントから面談依頼やオファーのメッセージが届き始めます。
ここで客観的な市場価値が見えます。
エージェント各社には新規登録者や情報更新者を確認できるシステムがあり、日々チェックされています。
新規登録者や情報更新があると、各社は確認し、市場価値が高い人(エージェントにとって利益になる登録者)ほどエージェントが群がってきます。
メッセージが届き、
「この雰囲気のメールの人なら話してみてもいいかも。」
と思ったら、話をしてみます。
一方、1週間、1ヶ月、半年と待っても、
「全くメッセージが来ない。」
という状況もあり得ます。
残念ながらエージェントにとっては、
「お金にならない登録者=市場価値は低い」
という事です。
悲しい現実ですが受け入れるしかありません。
ふてくされて、酒、タバコ、ゲーム、パチンコ、異性など、現実逃避に走ったところで市場価値は上がりません。
筆者は自暴自棄になり、現実逃避をしまくって、
「あの時の時間を勉強に費やしていれば・・・。」
と何度も後悔しました。
そんな時は「歩く」のが一番でした。(下の記事に飛びます。)
キャリアコンサルタントと面談
オファーがきて、キャリアコンサルタントと面談をすると、
- これまでの職務経験
- 転職市場の現状
- 希望する業界や会社規模
と話は進んでいきます。
キャリアコンサルタントには、
「今の会社は辞めたいと思っている。しかし、自分の市場価値もハッキリしないし、どう動いたらいいのか迷っていて、先ずは情報収集を始めたところです。」
とハッキリ伝えます。
キャリアコンサルタントによっては、そのまま音信不通といったケースもありますが、親身になってくれるキャリアコンサルタントとは必ず出会えるものなので失望する必要はありません。
特に初めて転職活動をするのであれば、担当となるキャリアコンサルタントのアドバイスは重要です。
例えば、職務経歴書の書き方のコツや添削もしてもらえます。
また、親身になってくれる、優秀なコンサルタントであれば、
- 仕事の棚卸(職務経歴書修正)
- アピールポイントの整理
- 転職市場、業界の動向
- 市場価値から狙うべきターゲット
こうした事を的確にアドバイスしてくれます。
逆に、
- 事務処理的な電話だけ
- 何社か求人票が送られてくるだけ
な冷たいコンサルタントなら、別のエージェントが現れるのを待ってみます。
会社にバレない?
以下の事には気を付ける必要があります。
- 登録時に「ブロック対象企業」を確実にチェック
- 会社PCでは転職サイトを見たり、ログインはしない
- 会社内ではエージェントからの電話には出ない
登録時に「ブロック対象企業」は確認し、在籍している企業は確実にブロックしておく必要があります。
人事部長から、
「あなたの部下が転職サイトに登録しているみたいだ。」
とコッソリ聞かされ、部下にコッソリ聞くと、
「ブロック設定してませんでした!」
と、こんな事件もあるのでブロック設定は重要です。
また、筆者は情シスの部門長をやっていますが、毎月、子会社役員に社員の不適切なサイト閲覧履歴を送り、注意喚起をしています。
転職サイトを閲覧した社員を
「退職見込み者」
と言い、役員と笑ったりもしますが、人事考課を下げられ、重要業務からは外されています。
電話にしても、誰がどこで聞き耳を立てているか分からないので会社内で転職活動するのは危険です。
市場価値無しだったら
キャリアコンサルタントから
「今までもったいなかったですね。このキャリアならもっと年収を上げられるし、さらに上のポジションは可能ですよ。」
と素晴らしい言葉を聞けたら、どんどん羽ばたけばいいのですが、
逆に、
「ん~、今よりもですか・・・、ん~、ちょっと探してみますが・・・。」
「ん~、今より年収はダウンになりますねぇ・・・。」
「そのまま今の会社に居た方が条件は良いと思いますが・・・。」
と残念な言葉しか聞けなかった、
もしくは、
数日、数週間、数ヶ月待っても、メッセージが来なかった。
こんな場合は、
とりあえず歩く
こういった結果になるという事は、
「現状に甘んじて成長していなかった」
という事に他なりません。
以前、筆者は
「今の仕事はこなしているし、転職すれば年収も上がるはず。」
と、安易な考えで活動をしていました。
しかし、キャリアコンサルタントに、
「今の仕事を必死に頑張るのは当たり前。
さらに上を望む人は、寝る間を惜しみ、休日の時間を削り、死ぬ気で頑張っている。
失礼ながら、あなたの履歴書と職務経歴書を見る限り、それが見受けられない。」
とズバリ真実を言われ、深く傷つきました。
しかし、自分の行動を振返れば、
- 現状の仕事で手一杯と言い訳
- 同僚や上司との飲み会は大事と言い訳し、果ては深夜のカラオケ、キャバクラ
- 平日の朝や夜、休日は息抜きもしないと、良い仕事が出来ないと言い訳
- 独身の時は彼女や友達、結婚してからは子供や嫁との時間が大事と言い訳
何から何まで「勉強しない言い訳」で逃げていました。
「あ~ぁ、この会社で落ちぶれていくのか・・・。」
と落ち込みました。
筆者はふてくされ、自暴自棄になり現実逃避の酒、タバコ、パチンコに逃げました。
ある夏の終わりの日曜日、パチンコも負け、家に帰ってくると、夕焼けが見えました。
「夕焼けもきれいだし、たまには歩いてみるか。」
と、ブラブラと歩き始めたところ、歩くにつれ、少しだけ気持ちが晴れました。
これがきっかけで歩くようになりました。
年齢を重ねるほど、
「ここまで積み上げてきたのに、まだ積み上げなきゃいけないの?」
と、ウンザリした気分にもなります。
変化の激しい現在、積み上げ続けないと確実に取り残されます。
何かを積み上げるとなれば、基本は体力です。
今までと同じ事をしていてはダメだと分かったのなら、今まで以上に歩いて現状を変える必要があります。
歩く事の効能
1~2週間ほど歩き続けると、少しずつ距離を伸ばす事も出来るようになります。今まで歩かなかった道も歩くので、新たな発見もあります。
歩いた距離が一目で分かるアプリを利用すると、自分の頑張りが見え、
「おっ!意外と頑張ってる!」
と自信につながります。
2~3ヶ月経つと体力もつき、新たな事にチャレンジできる気持ちが湧き上がってきます。
こうなれば、キャリアコンサルタントに傷つけられたあの時の自分よりは成長したという事なので、勉強をし、もう一段積み上げればいいだけです。
筆者も体力がアップしてくるに従い、
「覚えていろキャリコン!」
と燃えた事を覚えています。
次の障壁は「今の会社」
歩き、体力も付き、頑張り始めると、次に障壁になるのが「今の会社」です。
覚悟を決めて頑張り始めたのに、
- 上司へのゴマすり
- 上司や同僚との雑談
- 日々の付き合い残業
- 上司や同僚との飲み会
こうしたものにつきまとわれ、時間が奪われます。
ここで割り切り、切り捨てられるかが勝負の分かれ目となります。
切り捨てれば、上司や同僚からは、
- 愛想が無くなった人
- 空気が読めない人
- 付き合いが悪い人
- 意識が高くなった人
と冷たい目で見られ、時にはイジメられます。
「どっちもうまくやる方法・・・」
と考えがちですが、どっちつかずは結局中途半端になり、いつか破綻します。
何回も中途半端になり、次へのステップが遠い夢となった筆者の挫折経験、成功した同僚や友人を観察すると、
「どちらもうまく・・・」
は、この世の中では通用しません。
最後に、ちょっと過激ですがこんな本も自分を奮い立たせるには有効です。
読後、
「こんなこと会社でやったら、イジメられて村八分だ・・・。」
と失笑しましたが、これくらいの覚悟で「孤高の人」にならないとステップアップ出来ないという事なのです。
これで記事は終わりとなります。
最後までお読みいただきありがとうございます。
この記事は筆者自身の退職経験等を基にしています。
多少なりとも参考になれば嬉しい限りです。
こちらのリクルートの転職サイトで市場価値が測れます。
『おまけ』フリーランスという手
ところで、筆者はフリーランスのSE・プログラマーをやりましたが、フリーランスも一つの手です。
しかし、決まったサラリーのない精神的ストレスは予想以上です。サラリーマンを長く続けていればいるほど、このストレスとの戦いが厳しくなります。
特に収入が不安定になると、
- 夜中に突然目が覚め、漠然とした不安が頭をグルグル
- サラリーマンと比べ、自分は落ちぶれたと憂鬱な気分
こんな気持ちと闘う事になるので、これを乗り越えられるのであればフリーランスも悪くありません。