「仕事をしていないと上司に疑われている」
「上司が監視したがる」
こんな「監視していないと部下は仕事をサボると思っている」上司への対処法があります。
- マメな意思疎通
- ゴマが足りない!
- 仕事より信頼が先
- 対立軸は自分の首を絞める
- 監視する上司への対処法を知りたい方
- 古い体質の企業でなんとしても生き残りたい方
筆者は約20年、日本企業等、5社に所属したり、製造業が中心ですが何社もの企業に訪問し、経営者や上司と言われる方々と一緒に仕事をしてきました。
結論からすると「上司は部下を監視したい。」と思っています。
ちまたでは、
「上司は部下を信頼し、全てを任せる」
なんて言葉がありますが、ただの理想論です。
しかし、世の中には監視されずに自由にサボれる部下も居ます。
筆者はいつでも監視されていましたが、同じ部署の先輩や後輩は全く監視されず、上司との関係も良好でした。
転職し、その先輩や後輩と同じ振る舞いを真似してみると、不思議な事に上司の監視は弱まりました。
気になったので、その先輩と後輩と飲み、話を聞いたところ、
「今頃、気付いたの??遅すぎ(笑)」
と笑われました。
また、自分が上司になってみると、
「だから、あの頃の上司は監視したくなったのか。」
と納得する事もあったので、監視したがり上司への対処法についてまとめます。
上司はなぜそう思うのか?
- 自分がサボっていたから
- 部下(あなた)を信用していないから
- もっと上からプレッシャーをかけられている
自分がサボっていたから
どんなサラリーマンもサボった思い出の一つや二つはあります。
要領よく仕事をこなして昇進した上司はサボるのも得意です。
となれば、
「あいつも同じようにサボっているんじゃないか?」
と部下を疑うのは当たり前です。
サボる部下を大目に見たいところですが、こうした上司は上昇志向も強く、自分の昇進にマイナスとなる部下のサボりには厳しくなるので、監視をしたくなります。
部下(あなた)を信用していないから
ここでいう信用は、部下の仕事に対する信用ではありません。
部下を一人の人間として信用していないのです。
そもそも上司は孤独です。部下と和気あいあい出来る上司などこの世に存在しません。
「どうせ裏に回れば、俺の悪口を言っているんだろうな。」
上位職になればなるほど、孤独になり、こうした事を思います。
部下は部下で、上司と関わるのは面倒なので最低限のコミュニケーションになります。
そうすると上司の孤独はますます深まり、部下とのコミュニケーション不足も重なり、部下を信用できなくなります。
「避けられている」と感じる相手(部下)に、
「部下なんだから好感を持て!」
と言われても無理なのは当然です。
上司も同じ人間、避けられれば、部下に好感や信頼感を持ちません。
そんな信用できない相手を監視したくなるのは当たり前です。
もっと上からプレッシャーをかけられている
現場を離れている取締役や統括する部長などからプレッシャーをかけられている可能性もあります。
現場から離れた彼らは、現場の実態が分かりなくなります。
そんな時に、報告や業務が遅延したり、トラブルが発生すると、
「あいつら、ちゃんと仕事をしているのか?」
と疑心暗鬼になります。
そうなると現場を直接指揮する課長や部長を呼びつけて、
「お前らが野放しにしているから、まともな仕事が出来ないんじゃないのか?」
「しっかり管理できているのか!甘やかし過ぎだ!」
と叱りつけます。
叱られてしまった課長や部長は、取締役に気に入られるため、昇進のため、部下の管理を今まで以上に厳しくし、監視もしたくなります。
対処法
- こまめな進捗報告と相談
- 信頼関係構築
- ゴマをする
こまめな進捗報告と相談
部下が避ければ、上司は監視を強めるので、こまめなコミュニケーションを取る事が必要です。
「ちょっとお手すきの時に報告と相談したい事が。」
と時間を取ってもらい、まめに進捗報告と相談をしていると上司の機嫌は次第によくなり、監視も緩みます。
その際は必ず小さな相談事を持って行きましょう。
誰しも頼られると嬉しいもの、
「そんな事くらい、自分で考えろ!」
と言いながら、内心はまんざらでもありません。
信頼関係構築
やはり人間関係を良好にするには、まめなコミュニケーションは当たり前ですが、雑談も非常に重要です。
飲み会などで聞いた上司の趣味や子供の話でもいいので、仕事の話の始まりや終わりに差し込みます。
誰しも話したいものなので、
「そんな事より仕事の話をさっさとしよう。」
と言いながらも、内心は喜んでいます。
「嫌いでも相手に近寄って、興味を持つ」
これが出来なければ、いつまでも信頼関係は築けません。
ゴマをする
「監視が強まるのはゴマが足りないから」とも言えます。
まめなコミュニケーション、信頼関係にプラスアルファで部下はゴマをするべきです。
服装や容姿、持っている物を誉めるのは露骨で不快に感じてしまいます。
そうではなく、仕事の相談をし、数日したら、
「○○課長の言う通りにやったら、うまくいきました!」
「私はまだまだ経験不足ですね。」
と、自分を落としながら遠回しにゴマをすります。
うまく持ち上げれば、上司の機嫌は良くなり、信頼関係も高まり、監視も減ります。
やってはいけない事
- 仕事で見返す
- 対立する
仕事で見返す
「きちんと仕事の成果を出せば、監視する気もなくなるはず。」
これは大きな間違いです。
- 自分はサボってたけど部下はダメ
- 自分を避ける部下が気に入らない
- 上からのプレッシャーがきつい
こうした理由で上司は監視モードになっているのに、仕事で見返しても的外れです。
むしろ逆効果です。
部下は「そこそこ」くらいが
「自分の地位を脅かさなくていい。」
と考えている上司が世の中の大半です。
「部下は優秀な方がいい」
「部下の成果を助けるのが上司」
こんな歯の浮いた言葉をよく見かけますが、ただの理想論です。
実際は自分の保身に必死な上司だらけです。
それは当然です。上司だって自分の家族、生活、地位を必死に守っています。
どこに行ってもそれは変わりません。
上司は必死に保身しているのに、自分を避け、ゴマもすらない部下がいくら良い成果をだしても面白くありません。
むしろ脅威に感じ、下手をすると粗探しをされ、評価を落とされます。
対立する
「上司と意見対立するのは当たり前」
古い体質の企業でこんな感覚を持っていると、監視は強まるばかりです。
こうした会社では、部下は従順な子羊を演じなければなりません。
どうしても自分の意見を聞いてもらいたい場合は、「カラのレジ袋」になる必要があります。
詳しくはこちらの記事をご覧ください。
最後に
古い体質の企業では仕事は要領よく「そこそこ」こなし、ゴマすり三昧で昇進した上司ばかりです。
こうした上司達は、
- どうすれば昇進できるのかを考え
- プライドを捨てゴマをすり
- 上司の顔色を見ながら、仕事量を調節し
- 時には深夜まで仕事をこなすフリ
その結果、昇進を得ています。
彼らは「純粋な仕事」という面では二流、三流かもしれませんが、「会社でサバイバル」するという面では極めて有能です。
こうした上司達の心の中を読み、対立軸である「仕事で勝負、意見で勝負」を作るのではなく、スルリと懐に入り込むと古い体質の企業では生き残れます。
これで記事は終わりとなります。
最後までお読みいただきありがとうございます。
本記事は対処の上手い先輩や部下の観察、そして筆者自身の失敗を基にしています。
多少なりとも、古い体質の企業での生き残りの参考になれば嬉しい限りです。
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