「上司がパソコン画面をチラチラと監視していてイヤだ。」
「操作履歴全てを記録する仕組みが導入された。」
「上司が自分のパソコン画面を見れるような座席配置だ。」
社員のパソコン利用を徹底監視する古い体質の企業で生き残る方法があります。
- 俺もサボったから部下もサボる
- 未だ根強いパソコンへの偏見
- 仕事以外の事は一切しない
- ウィンドウはいつでも最大化
- 小細工は余計怪しまれる
- 開き直らず子羊、子犬が鉄則
- 上司にパソコン利用を絶えず監視されている方
- 古い体質の企業でなんとしても生き残りたい方
筆者は約20年、古い体質の日本企業等、5社に所属したり、製造業を中心として何社もの企業に訪問し、経営者や上司と言われる方々と一緒に仕事をしてきました。
筆者のライフワークはITだったので、社員のパソコン利用の事では経営者とよく話をしました。
「パソコン画面は上司が絶えず監視していないと、あいつらはサボる!」
「監視だけじゃ足りないから、何をしたか分かる仕組みを導入したい!」
こうした考えを持つ経営者や上司は非常に多いのです。
筆者はITの責任者をやっていたので、取締役から依頼されると社員のパソコン利用履歴を調べる、嫌な役回りもしていました。
たいていは部下のパソコン画面を見ていて、
「怪しい!」
と思うのがきっかけになります。
それにしても彼らは部下のPC画面を本当によく見ています。見ていないと思ったら大間違いです。
彼らからの相談や、筆者の経験を踏まえ、まとめました。
なぜそうなのか?
- 自分もサボったから、部下もサボるもの
- パソコンに対する偏見
- 部下(あなた)を信用していない
自分もサボったから、部下もサボるもの
どんなサラリーマンでも、サボった思い出の一つや二つはあります。
要領よく仕事をこなして昇進した上司はサボるのも得意です。
「あいつも同じようにサボっているんじゃないか?」
と部下を疑うのは当たり前です。
50代半ばが新卒だった1990年前半はパソコンもあまり普及していませんでした。ましてやインターネットなど無い時代です。
60代以上に至ってはワープロすら無い世代です。
デスクの上には書類とボールペンと電話。
サボる事を手伝ってくれるものなんてありません。
その頃と現在を比べると、
「自席に居ながら、クリック一つでサボる事が出来るなんて夢のよう!」
と考えています。
となれば、「ちょっとしたきっかけ」で部下を疑うようになります。
ちょっとしたきっかけとは、
- 部下の仕事が遅れている
- 部下のキーボードを打つ手が止まっている
- 後ろを通ったらウィンドウを消した
- ウィンドウを小さく開いているがよく見えない
この程度の事で、
「あいつら(部下達)、サボってネットサーフィンしてるんじゃないか!」
と部下を監視したくなります。
パソコンに対する偏見
お爺さん経営者が若かった頃には無かったPC、さらに使い方もよく分からない。
テレビから聞こえてくるのは、PCやインターネットの悪いうわさばかり。
「よく分からなくて、悪そうなもの」
こんな感覚を持っている経営者はかなり居ます。
「おいっ!○○部長!社員がパソコンで何をやっているのか監視しないとダメだぞ!」
管理が大好きな古い体質の企業では必然的にこうなります。
「操作履歴が分かるシステムを導入しましょう。」
「ついでに席の配置も監視出来る様にしておいた方がいいですね。」
となります。
部下(あなた)を信用していない
PCを監視されるという事は、部下(あなた)を信用していません。
- 仕事の締め切りを守った事がない
- 勤務態度が悪い(居眠り、雑談、ボーっとしている)
こんな調子だと監視は強まるばかりです。
一方、「仕事は結構キッチリやっているけど、なぜか監視対象」という人は、
- 会社の方針にいつも反発している
- 上司の文句を公然と言っている
- ミーティングではいつも反対意見
こんな傾向です。仕事がいくら出来たとしても不要社員扱いで、監視対象になっています。
どんな社員でもあら捜しをしようと思えばいくらでも出来ます。
仕事をこなしている社員を追いやるなら、勤務態度で責め立てるのが一番です。
古い体質の企業では従順な子羊以外は不必要なのです。
対処法
- 仕事以外の事は一切しない
- 姿勢を正す
- ウィンドウはいつでも最大
仕事以外の事は一切しない
監視をする会社では、職場のPCでは仕事以外の事は一切しない事です。
それは、朝夕の終業時間前後、昼休みであってもです。
古い体質の企業では経営者、上司は社員を信用しない考えが根付いています。
「昼休みならいいだろ!」
という社員が居ましたが、その担当上司から昼休みのネット閲覧分を給与天引きしたいと真剣に相談を受けた事がありました。
そもそも会社の備品で私的なネット閲覧を許したくないし、ましてや会社の方針に従わない社員にさせたくないとの事でした。
結局その社員は退職し、給与天引きの話は消えましたが、それくらいの事を考える経営者は普通に居ます。
「李下で冠を正さず」
「会社のPCでは仕事以外の事は一切しない。」これが鉄則です。
姿勢を正す
監視する会社では姿勢を正さないと、パソコンでサボっていると思われます。
経営者がたまたま通りかかった時に、姿勢悪くパソコンに向かう社員を見かけると、
「あいつは仕事をしてないのか?サボっているかも?」
と思われます。
なぜこんな考えになるかと言えば、前述の通り、経営者や上司は「社員はサボるもの」と考えているからです。
たとえボーっとしている時でも、姿勢を正していれば、
「あいつはよく仕事をしている!」
と思うものです。
ウィンドウはいつでも最大
画面を開くときはいつでもウィンドウを最大化します。
画面の端に小さく出していると、
「ん?あいつは遊んでいるんじゃないか?」
と疑いを持たれます。
ウィンドウを開いても、常に100%表示を心掛けましょう。
全体を見るために50%にしていると、
「ん?見る必要のないファイルをこっそりと見ているのか?」
と疑われます。
「ウィンドウくらい自由にさせてくれ!」
と思いますが、その自由が命取りになります。
今いる場所は監視を受けて仕事をする場所であって、自由な家ではありません。
そこを履き違えると、閑職が待っています。
やってはいけない事
- 言い訳出来るページを見る
- 画面を隠そうとする・暗くする
- 開き直った態度を取る
言い訳出来るページを見る
「これは関係ないと思われそうけど、こういう理由で・・・」
「仕事に関係のある自己研鑽だから問題ないはず。」
「休み時間だからニュースくらいいいじゃん。」
これらは全て、自分の勝手な判断なのです。
経営者や上司は了解している訳でありません。
彼らと良好な関係であれば、多少の逸脱は問題ありませんが、少しでも彼らの意に添わない事が起きた時には命取りになります。
理由なんて後付けでなんとでもなります。
彼らが社員を信用していない前提に立てば、こうした事をやってはならない事が分かります。
画面を隠そうとする・暗くする
監視の座席配置でなくても、これはやらない方がいいです。
後ろを通った時に違和感があります。
以前、ウィンドウをものすごく小さくしてニュースを見ている社員が居ましたが、これもバレバレです。
小細工をすればするほど、怪しい雰囲気になるだけです。
開き直った態度を取る
「昼休みにネットサーフィンくらいして何が悪い!」
「堂々と口論してやるから、かかってこい!」
「もうウンザリだ!勝手に評価を落とすなら落とせ!」
こうした態度は最悪です。
古い体質の企業で開き直る事は「死」を意味します。
どこまでも従順な子羊になれないなら、出て行くしかありません。
最後に
ここでは物理的なPC監視を書きましたが、各クライアントの操作を詳細に記録する仕組みはいくらでもあります。
こうしたツールを使う企業も、間違いなく社員の事を信用していません。
「○○のネット閲覧履歴、メール送受信履歴、メール内容、パソコン操作履歴、ファイルの更新履歴を出してもらえる?」
こうした秘密の依頼を上司からよく受けました。
素行不良な社員はもちろんですが、服従しない社員の評価を下げる手段にもなっていました。
こうした対象になってしまう前に、従順な子羊になり、公明正大なPC使用をしていれば、古い体質の企業で生き残る事が出来ます。
これで記事は終わりとなります。
最後までお読みいただきありがとうございます。
本記事は筆者のIT責任者の経験を基にしています。
多少なりとも、古い体質の企業での生き残りの参考になれば嬉しい限りです。
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