結論:現場と経営の間に立って、身も心もすり減って粉になりそうな存在
経営者や現場から普段の情報システム担当を見ると、
経営者「あいつはパソコンばかり見つめて、何をやっているか分からない人。」
現場「パソコンやシステムがおかしくなった時に直してくれる人。」
こんな感想を持っている人が多いはずです。
こうした日常業務であればすり減る事も無いのですが、いざシステム開発・運用となるとそうはいきません。
「経営が求める詳細な数字をシステムで出力したければ、現場には相応の入力負担をしてもらう。」
現場も経営も管理したい数字であれば、「めでたしめでたし」で進んでいくのですが、だいたいは現場が反発する事が多いのです。
「こっちは毎日ギリギリの人員でやっているのに、更に負荷をかけるのか?」
と、渋々協力してくれればいいのですが、
「間接部門のお前らが欲しい数字なんだから、お前らが入力作業をすればいいじゃないか。なんで現場にばかり負担をかけるのか?俺たちは協力しない。出来ない!」
と、こんなことを言われて立ち往生してしまう事もあります。
「経営が言っているんだから、従え!」
と言えば、現場との人間関係に亀裂が入り、
「現場は無理なそうなので、この数字を取るのは難しいです。」
と言えば、経営から調整能力が無いとみなされる。
こんな板挟み状態になって仕様も決定せず、ただただ時間が過ぎて、鬱にでもなりそうと思っている人も居ると思います。
ここで普段から情報収集のアンテナを高くしていると、
例えばセンサーを利用して自動入力するとか、RPAを利用するとか、先進的な事例を真似するとか、技術で解決する方法も思いつくはずです。
ここから先は経営に対して、
技術で解決出来るのであれば、数字(設備投資額とやらなかった場合の人件費増)を使って説明すればいいのです。
技術で解決出来ないのであれば、現場の負担について数字(人件費増)を使って説明すればいいのです。
そもそも、取れた数字が経営や現場にとって何がメリットなのかも提示するのを忘れないでください。
そこから先は経営が判断する事ですから。
(ここで経営に上申する事をためらってはいけません。)
経営の判断が「現場に無理して入力してもらう。」であれば、それを堂々と現場に説明すればいいし、技術で解決する事になれば、予算を取って解決すればよいのです。
くれぐれも、板挟みになった状態でグズグズするのはメンタルにとても良くないので、やるべき事はやって、後は開き直りましょう!