「DELE B2の問題を解いていると、分からない単語が多い」
「B2向けの単語勉強の本が欲しい」
「こんなに勉強しているのに、語彙力に不安がある」
「C1/C2を目指すから、単語は完璧にしたい」
こうした悩みを筆者も抱えていましたが、少なからず解消出来ました。
- DELE B2以上レベルの単語を網羅的に勉強可能
- 日本語訳は掲載されていないので、自ら調べる
- ANKIソフトを利用して効率的な暗記を
- 基礎単語の抜けをチェック
- DELE B2はB1とは一味違う
- DELE B2以上に向け勉強をしているが語彙力に不安を感じる方
日本帰国後、約10年は全くスペイン語にふれず、ほぼすべてを忘れた状態から勉強を再開しました。
仕事中に、あえてスペイン語で調べての読解練習(コソ勉)や、オンライン会話や、週末の図書館勉強で、DELE B1、B2をどちらもギリギリで取得しました。
ちなみにB1は2回落ちました。B2も1回落ちました。
B1をなんとか合格した直後、
「一気にB2も合格しよう。」
と問題集を開きましたが、分からない単語の多さに気持ちが折れました。
オンラインスペイン語会話でDELE面接官をやっている先生に相談したところ、この本を紹介してもらいました。
内容
この本では下記18ジャンルの単語を網羅しています。
1. Carácter y personalidad
2. Relaciones interpersonales
3. Alimentación y nutrición
4. Educación y formación
5. Vida laboral
6. Espectáculos y ocio
7. Actividades deportivas
8. Medios y tecnología de la información
9. Vivienda y vida doméstica
10. Salud y medicina
11. Sector turístico
12. Economía y comercio
13. Investigación científica
14. Sistema político
15. Ley y justicia
16. Zonas urbanas y rurales
17. Tiempo atmosférico
18. Medio ambiente
※ 目次より引用
それぞれのジャンルでは、名詞、動詞、形容詞、副詞・熟語を合わせ約96語が掲載されています。(ジャンルによって若干掲載数は異なる)
合計の単語掲載数:96語×18ジャンル=1,728語
それぞれのジャンルの終わりには約4ページに渡って練習問題があります。
練習問題の解答はEdelsaのホームページからpdfをダウンロードできます。
ページTop → biblioteca → uso interactivo del vocabulario(アイコン)→ Nivel B2-C2 → Clave
上記をたどればpdfがあります。
メリット、デメリット
- 様々なジャンルの単語が一冊にまとまっている
- ジャンル毎にまとまっているので、弱いジャンルから学習を進める事ができる
- 1ジャンル100語弱とコンパクトにまとまっている
- 掲載された単語には日本語訳が無いので、辞書で調べる必要有り
- スペイン本国、中南米それぞれで使われる単語の区別が無い
- 暗記方法は自分で考える必要有り
この本の弟分である「USO Interactivo del Vocabulario A→B1」も同じで日本語訳はありませんでした。分からない単語をコツコツと調べなければならないのは非効率です。
ですが、中上級者以上に向けた単語本であること、さらにはDELE対策では有名な問題集を出しているedelsaが出版している事からも安心が出来ます。
語学勉強はどこまで行っても語彙力不足の不安がつきまといますが、筆者はこの本の掲載単語を必死に暗記したおかげで、ある程度の不安は払しょくできました。
※ 2020年5月10日現在、アマゾンの商品ページで言語の表記がなぜか(フランス語)と間違っています。
暗記を助ける方法
この本は単語の横に記入スペースがあるので辞書で調べて書きこめます。しかし、それでは暗記練習を効果的に行う事が出来ません。
そこで筆者はデータ化し、無料の「ANKI」ソフトに取り込み、暗記を進めました。
本の中身を写真で撮りデータ化していると、
「違法なのか?」
と頭をよぎりますが、著作権法第30条1項によれば「私的使用の為の複製」の範囲内なので問題無いとの事です。
データ化の方法については、様々な方法があるのでググってもらった方が早いと思いますが、参考までに筆者の方法を箇条書きしておきます。
このソフトはPC版アプリもあり、さらにWebブラウザでも学習出来るので、いつでもどこでも暗記学習が出来ます。
簡単に機能を説明すると、答えが分かった単語は数日後、数週間後、数か月後、数年後と、繰り返しの度合いに応じて出る頻度が少なくなります。
暗記出来ていない単語は毎日出てくる仕組みになっているので、暗記学習を効率的に行える仕組みになっています。
ちなみにモバイルアプリもありますが¥3,000と高額で筆者は手が届かなかったので、スマホのWebブラウザを使って毎日トレーニングしています。
心配なら基礎単語を見直し
この本をいくらマスターしても、基礎単語が固まっていなければ単語の抜けは多く、読解問題では苦労します。
スペイン語圏で生活をしてきた方は、
「もう喋れるし、B2向け単語をやれば十分」
と考えがちです。特に中南米でスペイン語をマスターされた方はスペイン本国のスペイン語単語が抜け落ちている事が多いので、復習を兼ねて基礎固めをする事をおすすめします。
この本の弟分である、USO Interactivo del Vocabulario A→B1について記事があるので、ご覧ください。
とにかく分からない単語はひたすら吸収
この記事を見られている方はB2以上に向けて勉強をしているかと思いますが、単語の積み上げについては今回紹介した本だけでは足りません。
B2に限って言えば、edelsaから出ているB2の問題集「Preparación al Diploma de Español, Nivel B2」の各セクションの始めに単語が出ているので、こちらも暗記する必要があります。
さらに、テキストの中に分からない単語があれば、これらも覚える事をおすすめします。
筆者はedelsaを含め、3冊の問題集を勉強しましたが、その違いについてはこちらをご覧ください。
B2は総力戦
「B1は付け焼き刃で何とかなるけど、B2は本当のスペイン語の実力を問われる」
とB2受験を通して「中上級」という難易度を痛感しました。
1回目の受験前は、
「B1と同じで問題集をしっかりやっておけば、何とかなるんじゃない。」
と気楽に構えて受験しました。
しかし、リーディング、リスニングテストでは、
「このB2必須の単語・熟語の意味分かってんの?」
と、確実に突かれます。
その度に、
「すいません。勉強不足でした。」
となり、敗退を余儀なくされました。
その後、今回紹介した本をやり、基礎に戻り、問題集の分からない単語は潰し、さらには普段からスペイン語ニュースの分からない単語を調べる癖をつけ、2回目で何とかB2合格にこぎつけました。
これで記事は終わりとなります。
最後までお読みいただきありがとうございます。
この記事は筆者自身がDELE B2に向けて単語勉強をする際に用いた本や方法です。
多少なりとも勉強の参考になれば嬉しい限りです。