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やさしくない「やさしく読めるスペイン語の昔話」で読解力を高める

やさしくない「やさしく読めるスペイン語の昔話」で読解力を高める

 

スペイン語の昔話を読んでみたい。」

スペイン語圏の昔話を通じて、彼らの考えや教訓に触れたい。」

スペイン語の読解力を高めたい。」

 

筆者はやさしくない「やさしく読めるスペイン語の昔話」で、彼らの考え方や教訓に触れながら、読解力を高める事ができました。

 

このブログのまとめ
  • これ、やさしくない
  • 「お助け」が充実
  • 読解力強化が出来る
  • 彼らの考え方に触れる
やさしく読めるスペイン語の昔話
松下 直弘(著)
NHK出版(2013年8月10日)
続 やさしく読めるスペイン語の昔話
松下 直弘(著)
NHK出版(2015年4月16日)
対象の方

 

 

 

 

 

筆者はスペイン語圏で2年ほど仕事や生活をし、日本に戻ってから約10年は全くスペイン語の勉強をせず、ほとんど忘れた状態から勉強を再開し、オフィスでコソ勉したり、週末に図書館で勉強し、DELE B1,B2を取得しました。

 

ちなみにB1は2回落ちました。B2も1回落ちました。

 

B2対策の勉強をし始めた時、

「『やさしく読める』って書いてあるから息抜きにいいかな。」

と思い、2冊を買い、難しさにショックを受けました。

 

話の途中で意味を把握出来なくなり、

「この話、何を言いたいの?」

となり、文章を行ったり来たり、最後は日本語訳に助けられていました。

 

繰り返し読むと、

「なるほど。そういう教訓か。」

「なるほど。スペイン語圏の人はそう考えるのか。」

と分かるようになり、楽しくなりました。

 

 

内容

やさしく読めるスペイン語の昔話

目次
Cuentos populares del mundo hispano [昔話編]
1 La lechera ミルク売りの少女
2 El zorro aventurero 向こう見ずなキツネ
3 ¿Quién es más rápido? どちらが速い?
4 La edad del diablo 悪魔の年齢
5 El hermano rico y el hermano pobre 金持ちの兄と貧しい弟
6 El peral de la tía Miseria ミセリアおばさんのナシの木
7 Cuando llovieron buñuelos... 揚げ菓子が空から降ってきたとき
8 Los tres pretendientes 3人の求婚者
9 Las tres truchas 3匹の鱒
Mitos y leyendas del mundo hispano [神話・伝説編]
1 La mujer que nunca lloró 一度も泣かなかった女
2 Las manchas del ocelote オセロットの斑模様
3 La capa del armadillo アルマジロのケープ
4 El dueño del fuego 火の持ち主
5 La vanidad del murciélago コウモリの思い上がり
6 El milagro de las rosas バラの奇蹟
7 La lagartija de esmeraldas エメラルドのトカゲ
8 El murciélago y el rey コウモリと王様
9 Las lágrimas del Sombrerón 帽子男の涙
10 El acueducto de Segovia セゴビアの水道橋

※ 目次より引用

 

続・やさしく読めるスペイン語の昔話

目次
Cuentos populares [昔話編]
1 Los tres sueños 3つの夢
2 Los pasteles y la muela ケーキと虫歯
3 Una recompensa adecuada 妥当な報酬
4 Un buen juez みごとな審判
5 Un bien con un mal se paga 恩を仇で返す
6 La flor que cantaba 歌う花
7 Reparto de la cosecha 収穫物の分配
Mitos y leyendas [神話・伝説編]
1 El origen del mate マテ茶の起源
2 La leyenda del maíz トウモロコシの伝説
3 Cuando cantan los tucanes... オオハシが鳴くと...
4 El origen de la Cruz del Sur 南十字星の起源
5 La leyenda del hornero カマドドリの伝説
6 El nuevo rey de Uxmal ウシュマルの新しい王
7 El caballo y el azor de Fernán González フェルナン・ゴンサレスの 馬とオオタカ
8 El milagro de Santo Domingo de la Calzada サント・ドミンゴ・デ・ラ・カルサーダの奇蹟
9 La Mulata de Córdoba コルドバのムラータ
Un cuento popular del siglo 19 [19世紀の昔話]
1 Quien no te conozca que te compre 知らない人に買ってもらいなさい

※ 目次より引用

 

それぞれの話の掲載順は、

  1. 日本語の序文(話の概要)
  2. 本文(スペイン語
  3. 本文(日本語)
  4. 解説(考え方や教訓)
  5. 対訳表示(フレーズ毎にスペイン語、日本語)
  6. 語句・表現の説明

となっています。

 

 

優れている点

日本語訳が充実

スペイン語本文の後に、日本語の本文が掲載されています。

 

さらに次のページには、フレーズ毎の対訳表示もあるので、意味をじっくり理解する事が出来ます。

 

一文を抜粋しておきます。

 

 

En ese instante el gallo y la gallina saltaron del plato y empezaron a cantar alegramente. Ante este milagro, el corregidor se quedó petrificado y mandó descolgar inmediatamente al muchacho inocente.

その瞬間、雄鶏と雌鶏が皿から跳び上がると、明るい声で鳴き始めた。この奇蹟を見た代官は呆然となって、無実の若者をただちに絞首台から降ろすよう命じたのだった。

※ 続編「8 El milagro de Santo Domingo de la Calzada サント・ドミンゴ・デ・ラ・カルサーダの奇蹟」から引用

 

語句・表現の説明が充実

一つの話で、だいたい30前後の語句や表現の説明があります。

 

参考までに一部を抜粋しておきます。

 

5. llena de felicidad 幸福感(うれしさ)でいっぱいになって

6. lo crió(<criar) 彼(その子)を育てた

7. como si fuera(<ser) su propio hijo まるで我が子のように   como si... まるで~であるかのように

※ 続編「6 El nuevo rey de Uxmal ウシュマルの新しい王」の語句・表現の説明から引用

このようにかなり詳細に説明されているので、辞書はあまり引かなくても済みます。

 

 

辛い点、あるといいのに

読解はやさしくない

「息抜きに昔話でも読むか。」

と気軽に読み始めたところ、やられました。

 

意味を取りながら読むのが精一杯で、話全体から浮かび上がる教訓や考え方を、始めの頃は理解できませんでした。

 

ネイティブの話を聞いていて、観客が笑った瞬間に、

「えっ?何がおかしかったの?」

となる感じです。

 

解説や日本語訳を見て、

「なるほど、そういう事。」

となっていました。

 

こんな調子で読み進めていくと、

「読解力が全然無い。」

とショックを受ける事になります。

 

表題が「やさしく~」と書いてあるだけに、自分の実力にガッカリしました。

 

音声ファイルが欲しい

これだけしっかりした教材なので、音声ファイルも欲しいと感じました。

 

音声ファイルがあれば、シャドーイングをして更に強化できるのに残念です。

 

 

使い方

筆者は第一話で壁にぶつかり、ショックを受けましたが、

「逆にこれは使い方次第では読解力を高められるのでは?」

と考え、下記の順番で読むようにしました。

 

自力で把握

  1. 紹介文を読まずにスペイン語本文を読む(辞書無し)
    ※ 全体の話の流れや意味の理解に努める
  2. 序文や解説を読んで、この話の概要や教訓を理解する
  3. 再度スペイン語本文を読んで理解に努める(辞書無し)

 

日本語訳や語句・表現の説明が充実しているので、ついつい頼りたくなりますが、頼れば頼るほど読解力向上にはつながりません。

 

自分なりに意味、教訓把握が出来たなら、次のステップに進みます。

 

ちょっと助けてもらう

  1. 語句・表現の説明を見ながらスペイン語本文を読む
  2. 辞書を引きながらスペイン語本文を読む

を行い、さらに理解を深めます。

 

モヤモヤをスッキリする

ここまでやってもモヤモヤな文章はあるものなので、最後に、

  1. 対訳表示を見ながら読む
  2. 日本語訳を通して読む

これで完全にスッキリ出来ます。

 

スッキリして「はい終わり!」ではもったいないので、3回位は読みたいところです。

 

教訓や考え方を理解

例えば「金持ちの兄と貧しい弟」では、貧しくても優しい弟はお金持ちになり、それを妬ましく思い行動した強欲の兄は動物にされてしまいます。

 

これは日本でもおなじみの話です。この話はペルーですが、ペルーでも清貧の考えがある事が分かり、親近感が湧きました。

 

その他にも、庶民が力ある者に知恵を利かせて逆転する話など、意味が分かってくると楽しめるようになります。

 

 

DELEのレベル感

これを1回読んで、

「なるほどね。スペイン語圏ではこういう考え方で、この話からこういう教訓を得ているんだね。」

そんな方はB2レベルは完全に凌駕していると筆者は思います。

 

オンラインスペイン語会話でも気になって先生に聞いてみましたが、

「1回読んで、教訓まで理解できるなら大したものね!」

と言っていました。

 

決してやさしくない「やさしく読めるスペイン語の昔話」ですが、日本の昔話には無い話の展開や、考え方の違いに触れる事ができました。

 

これで記事は終わりとなります。

 

最後までお読みいただきありがとうございます。

本記事は「やさしく読めるスペイン語の昔話」を読んだ経験を基にしています。

多少なりとも本選定、スペイン語勉強の参考になれば嬉しい限りです。

 

 

今回紹介した本

やさしく読めるスペイン語の昔話
松下 直弘(著)
NHK出版(2013年8月10日)
続 やさしく読めるスペイン語の昔話
松下 直弘(著)
NHK出版(2015年4月16日)